プロフィール
開設2007年2月
Twitter Teru_Sun
Gmail


にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアル・精神世界へ
カテゴリー
おすすめ
おすすめ本(一部 工事中)
スピリチュアル本は数限りなくあります。素晴らしい本を全て紹介し切れませんが一部をこちらで紹介します。こだわりは「百害あって一利なし」。読書が嫌いな方は以下のものを読んでもらえればスピは十分だと思います。

最新の記事
            
ブックマーク
順不同
Google

ブログ内を検索
スポンサー
RSSATOM 無料ブログ作成サービス JUGEM
ヨーロッパで活躍する哲学・科学史博士の嘆き
ヨーロッパの学会などで活躍され受賞暦などもあり、ヨーロッパ語で学術書を出版されたりしている平井先生の日記から拝借してきました。こういう人からしたら、前回の記事でも書きましたが、スピの神学を「ああでもないこうでもない」と遊んでいる大学教授なんて「屁」のようなものなんでしょうね。オカルト世界で名を上げたければシュタイナー研究,ダスカロス研究をすれば良い訳ですから……。

 日本の翻訳の慣習はヘン です。何の事はない地味なソフト・カヴァー の活字の大きい200ページにも満たない気楽な「読み物」が、いつのまにか倍ぐらいの厚さの美しい装丁のハード・カヴァーの高価な、いかめしい「書物」に変成します。あの「 訳注」と言う存在も不思議です。確かにあまり知られていない百科辞典でも探しにくい人名や地名についてコメントをつけることは一般読者にとって便利になるかも しれませんが、度を越した「訳注」と言うものの存在で、翻訳そのものというより、既に『註解』という範疇に入っているものもあります。逆に、どこでも見つかるような簡単な事項を集めまくって、意味もなく翻訳本をめったらやたらと太らせて「 付加価値を付けたように見せかけ」て値段を釣り上げているものも多く見うけられます。「後期バブル様式」とでも言いましょうか? 私の日記訪問者は、皆イェイツを何冊か持っていると思いますが、毎回ディーやルルスに訳注をつけることが無駄であることに気が付いているはずです。場所も取って仕方ない。初めは自分で集めているルネサンス関係の美しいテーマの宝石のような書物がきれに並んでいる様を見るのは気持ちの良いものですが、洋書の粗雑さに慣れてくると、あの「宝石主義」に疑問を持ったりもします。

 知を欲するお金のない若い人
財布をギュウギュウと絞り上げられバカを見る書物の豪華さを競いあう「宝石主義」は、人を知から遠ざけることにしか貢献しません。薄利多売のほうが日本の知のボトムアップには貢献するはずです。古代より書物の本来の価値は、コンテンツにあって装丁にあるわけではないはずです。確かに美しい装丁も文化の一部ですが、それを沢山売ろうとする考えが間違っています。

 また、「脚注」というのは、それだけでその歴史が本のテーマになっているくらい重要なものです。脚注をやめて本の後ろに申し訳程度に注を纏めている大半の日本の書物は、それ自体、日本の知のあり方を象徴 しています。そういう場合、殆どの人は、注を読みません。注は 本文を読みながら同時に拾って行くのが理想 ですが、文末にある場合は、いちいち該当する場所に辿りつくのに時間がかかり煩雑過ぎます。極端な言い方をすると、脚注という美しい注の完成形のコンセプト自体が理解されていないのです。もちろん、洋書にだって文末注を付した本は沢山ありますが、知をあまり重視しない本が殆どです。一番酷いパターンは、邦訳書の文末注を縦書きでつける場合です。こうなると悲劇で、どうしても縦書きの日本語に横書きの欧文が交じり、読むこと自体が不可能となります。こうしたものの良い例が、ディーバス著の『ルネサンスの自然観』(サイエンス社) の文献解題です。晶文社のイェイツ本もみなそうですね。


 ところで、日本と世界の学問のあり方の大きな違い の一つに、研究会の在り方があります。日本で標準的なものは、発表者が数枚の箇条書きにされた図などの入ったレジメを切り、それにそって即興に近い形で発表をします。その後質疑応答があって終わります。発表はレジメがありますが、即興に限りなく近いものですから柔軟性は在りますが、後で話した事を紙面に残すのは大変な作業と時間がかかり、ほぼ独立したもう一つの別の仕事となります。日本で沢山行われているこの種の研究会は、種まきと言う意味では大変意義がありますが、果実を摘む段になると、急激にその数が減り、日の目を見ないものが大半です。結局の所、発表者は講師でしかなく、お話をしに来るだけなのです。これは講師にとっても気が楽で、適当なレジメさえできれば良いのです。この辺がアマチュアリスムに浸っている日本の限界でもあります。さて、世界はどんな方法を採用しているのでしょうか?ある先生が主催し学生が学生に向って発表するセミナーは別にして、あるシンポジウムや学術講演会などの発表は、あらかじめ準備されたテクストを「読む」かたちで行われ、しばしばレジメは配られません。シンポ参加者は皆各自発表を聞きながらメモを取ります。発表後の質疑応答を踏まえて修正された読み原稿は、すぐに出版OKの段階にあります。そして、その内容に応じて論集に入ったり、別の雑誌に発表されたりして我々が普段欧文の学術雑誌などで見かけるような一個の論文となるのです。


 さらに、もう一つ。日本の科学史家の中には、何でも自分が合理的に理解できないことを「神秘主義」と呼ぶ人がいます。これほど神秘主義思想mysticismの伝統を真面目に研究している人を冒涜した態度はないと思います。残念なことに、これは、僕のごくごく身近な人達の中にもある傾向です。神秘主義思想とは、ヒルデガルドやエックハルトのように、エクスタースやヴィジョンを通して神との内的な関係を探った特別な思想伝統を指すのであって、一般人ならともかく、歴史家がそう安易に自分の理解できないことを神秘主義と呼ぶのはやめましょう。案外分かってない人が余りに多いのですが、錬金術自体は神秘主義などでは全くありません。ごく一部の人がスピリチュアルな傾向を探り出したのが16世紀末期になってから であって、本格化したのが18世紀以降 、科学とは完全に縁を切った人達の間で錬金術がよりエソテリスムとしての志向性を高めた時からです。19世紀以降の合理主義の色眼鏡でみたとき錬金術の全体が神秘主義と見られるようになっただけで、それが現在の錬金術の一般向け紹介にもつながっていると言っても良いかもしれません。歴史家を目指す人が、16世紀や17世紀のキミアのことを指して、「錬金術は神秘主義」ということは全くの間違いです。例えば、パラケルスス主義者にもいろいろあって、パラケルスス主義が全体として目指したものは自然探求のキリスト教化であって、エクスタースやヴィジョンによって神のとの内的関係を探った人間は限られています。(少ない例を挙げれば、パラケルススその人、ファン・ヘルモントやクーンラト、そして、ディーでしょう。トリテミウスの影響を受けている人と言って良いかもしれない)。パラケルス主義者やキミストの中に神秘主義者がいたからと言って、パラケルスス主義やキミア自体をもって神秘主義と呼ぶのは間違いです。現代の科学者の中にも神秘主義者がいるのに、科学は神秘主義と言われないのと同じことです。自分が理解できないという精神の非柔軟さの非を歴史現象の非に転換することは間違っています。。


 いつも言っていることですが、短絡的に「自分の合理主義的な思考で理解できないこと=神秘主義」とするのは、まじめな学術研究として中世のヒルデガルドマイスター・エックハルト、近世のヴァイゲルヤコブ・ベーメ などの神秘主義の伝統を研究している人たちへの冒涜以外の何ものでもありません。むやみやたらと忌み嫌うのはでなく、「神秘」に見えることの大半は、歴史的コンテクストその時代の人間のメンタリティを余り良く理解していないところに起因する、と考える謙虚な姿勢が必要だと思います。


   そして、昨日の晩は、例のロンドンに来ている知人のテクスト直しの3回目を行いました。本当は、これで全部終わるはずだったのですが、1頁半だけ残ったところで、時間切れ打ち止め。その後、全体をつなげて、各部の微調整をしていたら夜の2時になってしまいました。まだ、字面の問題だけではなく、議論のアヤフヤなところを日本に帰ってから、詰めてもらわないといけません。> 作業中に問題点として浮かび上がってきたのは、ショーレムの邦訳書『カバラとその象徴的表現(法政大学出版局、1985) を使用する時は、十分注意する必要があるということです。おそらく訳者の方々はドイツ文学畑の人で、哲学や古典学の訓練を受けたことがないのではないかと考えられるほど、訳語のミスチョイスをしているような気がします。「形式」の世界とか「形成」の世界だとか、どうも変だなと思うところは、どうも「形相forma のことを言っているのではないでしょうか?これは、邦訳書におんぶに抱っこの時、痛い目にあう良い例です。こういうことを防ぐために、欧語版を併用することを、お勧めします。

どれだけ日本の状況がお粗末か、この方がいつものように日記で書いているんですね。霊魂感を短絡的に馬鹿にするのと一緒ですかねぇ。
最新記事へ
スピリチュアルな想いを形に
2008.10.20 Monday | Category[2]スピリチュアル:ちょっとした話 | comments(0)

スポンサーサイト
最新記事へ
スピリチュアルな想いを形に
2020.03.22 Sunday | Category- | -

   ※予め注意事項を確認ください
   ※タグは全て無効になります
   ※本文中のURLは管理者以外の投稿は削除されます
   ※記事の内容と関係ない投稿は削除されます
   ※誹謗・中傷・広告宣伝・差別・卑猥にあたる発言は削除されます
   ※その他、管理者が不適切と判断した投稿も削除されます










AX