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【臨死体験の堅実な研究】『科学は臨死体験をどこまで説明できるか』【感想と考察】
サム パーニア医師

人間の意識は、死ぬと消えてなくなるのか消えることはないのか。人間の意識と心に関する‘死と意識の問題’は、私たち誰もが少なからず興味を惹かれる謎の一つではないだろうか。この‘意識の謎’を解明することを目的に高い志と意欲を持って科学的研究を行なっているのが本著者 サム パーニア医師・医学博士(Sam Parnia, M.D., Ph.D)だ。

パーニアが行なっている臨死体験の研究を突き詰めてゆけば人間の意識”物質(脳)から発生するものなのか脳が意識を捉えているのかまた第三の因子があるのかが分かってくる。

哲学者や心理学者が長年苦労して研究してきた分野(超心理学・心霊研究など)は、私の知りえる所、もはや袋小路に入り込み抜け出す見込みがかなり低く、学術界からの注目される機会もなく、新説を唱えたところで、その影響力も恐ろしいほど微々たるものだ。日本国内では超心理学は絶命危惧学だと揶揄されてもいるようだ。事実、2013年現在、超心理学に興味を持つのは、ある一部の超常現象・懐疑論マニアだけだとも考えられる。そんなニッチ(隙間)な印象が拭えない。
それを考えると意識研究に代表される認知神経学からのアプローチは、21世紀“死後の意識研究”,“生まれ変わり研究”に欠かせないものとなるだろう。そう見て間違いはない。これからは医学との連携が必要になるだろう。

本書が刊行された2006年当時、パーニアはアメリカ合衆国とイギリスの病院を行き来する呼吸器科・救命救急科の専門医だったが、2013年現在、アメリカ・ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校医療センターのクリティカルケア メディスン(救命救急医療科)の主任を務めている。

また臨死体験(NDE)と人間意識の研究を行なうホライゾン研究財団(Horizon Research Foundation)を設立し会長としてAWARE研究(AWARE Study)人間意識プロジェクト(Human Consciousness Project)を指揮し、臨死体験・死に際する人間意識の研究者として世界有数の専門家の一人となっている。公式プロフィールが見当たらないが1995年に医科大を卒業しているので40代にあたるだろう。

2013年5月2日付の《WIRED.jp》で〈「脳波停止後」に残る意識:蘇生医療の最前線から〉と題するパーニアへの最新インタビュー記事を目にし前々から気になっていた本書を手に取ってみた。今年2月に新刊『Erasing Death: The Science That Is Rewriting the Boundaries Between Life and Death』が刊行されていたことも先の記事で知った。

科学は臨死体験をどこまで説明できるか本書『科学は臨死体験をどこまで説明できるか』は七年前に書かれたものだが現在でも通用する臨死体験研究に関する包括的な内容としてまとめられている。

一般読者が臨死体験を科学的に理解するための医学的知識と議論・論争・批判がバランス良くまとめられており、この一冊で臨死体験研究に対する高度な基礎知識が得られることにより偏見がなくなり、健全な医学的研究だと理解する人も増えることだろう。

パーニアは今現在、私たち一般読者が手にすることが可能な、意識に関する問題,脳科学(認知科学),意識の哲学(心の哲学)などの権威的哲学者・科学者らが提案している“臨死体験の原因と考えられる仮説”の全てを科学的に検証するために欧米各国で協力関係にある医療施設で大規模な研究を続けている。

パーニアは、人間意識の問題提起としてデイヴィッド J. チャーマーズの提唱する意識に関する難しい問題(意識のハードプロブレム)を紹介し、代表的仮説を列挙して検討しながら利点・問題点を説明している。「スーザン ブラックモアの仮説」「ヴィラヤヌル S. ラマチャンドランの仮説」「スーザン グリーンフィールドの仮説」「フランシス クリック・クリストフ コッホの仮説」「ダニエル デネットの仮説」「ロジャー ペンローズ・スチュワート ハメロフの仮説」「ジョン C. エクルズの仮説」などだ。どれも世界的に著名な科学者・哲学者だと名前を見て把握できるだろう。
意識する心―脳と精神の根本理論を求めて 意識する心
脳と精神の根本理論を求めて

デイヴィッド J. チャーマーズ David J. Chalmers

白揚社 2001-12
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脳のなかの天使 脳のなかの天使
V. S. ラマチャンドラン

角川書店(角川グループパブリッシング) 2013-03-23
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脳が心を生みだすとき (サイエンス・マスターズ) 脳が心を生みだすとき (サイエンス マスターズ)
スーザン グリーンフィールド Susan A. Greenfield

草思社 1999-04
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DNAに魂はあるか―驚異の仮説 DNAに魂はあるか 驚異の仮説
フランシス クリック Francis Crick

講談社 1995-12
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意識の探求―神経科学からのアプローチ (上) 意識の探求
神経科学からのアプローチ (上)

クリストフ コッホ

岩波書店 2006-06-28
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心はどこにあるのか (サイエンス・マスターズ) 心はどこにあるのか (サイエンス マスターズ)
ダニエル C. デネット Daniel C. Dennett

草思社 1997-11
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ペンローズの“量子脳”理論―心と意識の科学的基礎をもとめて (ちくま学芸文庫) ペンローズの“量子脳”理論
心と意識の科学的基礎をもとめて (ちくま学芸文庫)

ロジャー ペンローズ Roger Penrose

筑摩書房 2006-09
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自我と脳 自我と脳
カール R. ポパー, ジョン C. エクルズ

新思索社 2005-02
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筆者は上記の科学者・哲学者の著書を今までの読書のなかで好んで読んできたので、それらについて浅い理解だが把握することができた。もし読んだことがない書籍があれば一つづつ読んでみることをおすすめする。まずはブラックモアがまとめたインタビュー書『「意識」を語る』“意識の哲学者”が網羅されているので特に初学者にはおすすめ(しかし、訳者・山形浩生の“解説”は非常に思想が偏っているので注意が必要)。
「意識」を語る 「意識」を語る
スーザン ブラックモア 山形 浩生

エヌティティ出版 2009-02-23


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しかし、忘れてならないのは上記に挙げた権威的科学者の提案する説は全て仮説に過ぎないということだ。そして大勢を占めている現代の科学者の多くは、心や意識は脳の活動に随伴して生じていると考えている

脳の活動から心や意識が生じてくることを裏づける実験的証拠は存在しない。いまだ仮説なのだが、その仮説を信じる科学者は非常に多い。臨死体験も「脳内で起こる幻覚(脳内現象説)」と位置づける科学者も大半だ。また、乱暴な科学者は脳が無ければ感情や考えることすらもできないし臨死体験も脳が無ければ起きないという仮説を提して全てを否定しにかかっている。しかし、パーニアは多くの科学者が信じる仮説の全てを一つ一つ検証している。

「意識の科学という新しい科学分野を立ち上げたいなら、われわれは偉大なる先達と同じ客観性をもち、個人的および哲学的な先入観を捨てて、実験を行うところから始めなければならない(p214)」と、これが科学的方法に忠実な研究者の態度だと語っている。

パーニアが研究対象とする“臨死体験”は、今までの臨死体験研究者が認めていた曖昧な状態でのものでなく、彼が“実際の死体験”と呼ぶ臨床的に死んだ状態になった心停止患者が対象だということも、この研究が厳密な検証を行なっている証でもある。

最後に本書を読み終えて気になることが思い浮かんだ。日本国内で「脳死判定」を受けた患者は臓器摘出手術を受ける可能性がある。しかし、パーニアの研究対象となる臨死体験を経験した患者は、この“脳死”の状態から蘇生してきた状態に近い意識がある自分の身体から臓器が摘出されてゆく光景を想像してしまった。いや、もしかしたら、その時には既に達観した人生観を持っているのかもしれない。

チベット仏教の文化圏では、死者(心肺停止・瞳孔散大)に数週間に渡りチベット仏教の死後の歩み方に関する教え「バルド トドゥル(チベット死者の書)」を枕元で僧侶が語り掛けるという風習がある。もし死後数日間、細胞が崩壊腐敗するまで意識が残っていたとしたらこの上もなく理に適った方法だろう。
NHKスペシャル チベット死者の書 [DVD] NHKスペシャル チベット死者の書 [DVD]
パドマ チョルダン 本多俊之

スタジオジブリ 2009-01-21
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チベットの生と死の書 (講談社プラスアルファ文庫) チベットの生と死の書 (講談社プラスアルファ文庫)
ソギャル リンポチェ 大迫 正弘

講談社 2010-09-21
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また我が国日本でも、死者を弔う際に寝ずの番を行なう風習がある。こちらも誠に理に敵った昔からの風習だ。故人が数日間、私たちの声や行動を見ている、と考えることは非科学的な説ではない

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2013.05.19 Sunday | Category[2]スピリチュアル:探究書 | comments(1)

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こんにちは、臨死体験については、
否定よりですが「死と神秘と夢のボーダーランド」もおすすめです。
| 三角小間さん | 2013/05/20 12:02 AM |










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